ごあいさつ
代表世話人より
このたび、加齢皮膚医学研究会の第二代代表世話人を務めさせていただくこととなりました。大変光栄に存じますとともに、その責任の重さに身の引き締まる思いでおります。
本研究会は、初代代表世話人である神保孝一先生の卓越したご指導とご尽力のもと、加齢に伴う皮膚の変化や、高齢者にみられるさまざまな皮膚疾患について、臨床と基礎の両面から幅広く議論する場として、極めて充実した形に作り上げられてまいりました。今日の本研究会があるのは、神保先生の先見性と情熱、そして長年にわたり研究会を支えてこられた世話人、会員の皆様のお力によるものと、深く敬意と感謝を申し上げます。
第二代代表世話人として、まず私が大切にしたいのは、神保先生が築き上げられたこの研究会の良き伝統と学術的な価値を、しっかりと継承していくことです。すでに完成度の高い研究会でありますので、まずはこれまでの歩みを大切にし、安定して継続していくことを第一としたいと考えております。その上で、会員の皆様、世話人の先生方のご意見に十分に耳を傾けながら、時代の変化や新たな医学的課題に応じて、少しずつ本研究会を発展させていくことができればと考えております。
加齢に伴い、皮膚には乾燥、菲薄化、脆弱化、創傷治癒の遅延、免疫機能の変化など、さまざまな変化が生じます。臨床の場においても、皮脂欠乏症・皮膚そう痒症、老人性紫斑、褥瘡や慢性皮膚潰瘍、うっ滞性皮膚炎、水疱性類天疱瘡、帯状疱疹、さらには日光角化症や皮膚悪性腫瘍など、加齢と深く関係する皮膚疾患は数多く存在します。また、これら個々の疾患を研究するだけでなく、その背景にある「皮膚の老化」そのものを、今後は本研究会における重要な研究テーマとして、より積極的に取り上げていきたいと考えております。
皮膚老化の分子機構、細胞老化、光老化、免疫老化、再生能力の低下、さらには全身の老化と皮膚との関連など、「老化」を軸に考えることで、従来の疾患単位を越えた新しい研究の展開も期待されます。基礎研究と臨床研究、さらには予防医学や社会医学をつなぐ場として、本研究会が果たすことのできる役割は、今後ますます大きくなるものと思います。
わが国では高齢化社会がさらに深化し、皮膚科診療において高齢者を診る機会は今後一層増加していきます。健康寿命や生活の質を考える上でも、皮膚の健康を維持することの重要性は決して小さくありません。その意味において、加齢皮膚医学を専門的かつ学際的に議論する本研究会の存在意義は、これからますます高まっていくものと確信しております。
微力ではございますが、会員の皆様とともに、これまで築かれてきた本研究会の素晴らしい基盤を大切に守りながら、新しい時代の加齢皮膚医学を育てる研究会へと発展させていきたいと考えております。
今後とも、皆様のご指導、ご支援、ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。